回復を支えるチーム:リハビリテーション部
ごあいさつ
当院リハビリテーション部は、One for All, All for One をモットーに、75名のスタッフで回復期リハビリテーション病棟、地域包括ケア病床、療養病床、外来リハビリテーション、訪問リハビリテーションに関わっております。
私たちは心身・身体機能回復に重点を置き、ご入院される患者さんのニーズに応えるため、多職種協働により入院から退院後の生活に向けての支援に関わらせていただいています。
「365日24時間リハビリテーション」となるよう、患者さんの最大のサポーターとしてスタッフ一丸となり機能回復に全力を注いでおります。
また、外来リハビリテーションや訪問リハビリテーションも実施しており、退院後の患者さんの在宅生活のサポートを中心に、自宅での生活環境に沿ったリハビリテーションを行なっております。
リハビリテーション部が関わる患者さんの疾患は多種多様です。また、患者さん・ご家族の年齢層、生活スタイルもさまざまです。患者さん・ご家族のニーズにオーダーメイド対応するチーム医療体制、あきらめない心を持ち患者さんと共に喜び感動できる医療を目指しております。また、すべてのスタッフが医療のプロフェッショナルとなるような人財育成を目指し、知識と経験を重ねて日々研鑽しております。
今後、医療が地域と融合して地域と共に発展し、地域へ帰られた患者さんがより良い生活を送ることができるよう、最高の医療を提供できるリハビリテーション部でありたいと思っております。
リハビリテーション部
基本方針
リハビリテーションマインドを鍛える
- 損得抜きの精神
- 正しさを追求する精神
- チャレンジ精神
- 患者さんと共に歩む精神
- 専門家として自覚を持って仕事をする
人材を生かす
- 働きやすい職場つくり
- コミュニケーション力を高める
- 自分の強みを最大限に活かす
取り組み
理学療法(PT:Physical Therapy)
身体に障がいをお持ちの方に、座る、立つ、歩くなどの基本動作ができるように身体の基本的な機能回復のサポートを、私たち理学療法士(PT)が担当します。
どんな人が対象なの?
ケガや病気などで身体に障がいがおこり、起きられない、立てない、歩けないなどの日常生活に支障をきたしている方に対し、リハビリテーションを行います。
どこで練習しているの?
当院1階のリハビリテーション室や各病棟でリハビリを行っています。その他必要に応じて階段や庭園、地域のお店や公共機関などを利用して応用リハビリテーションも行います。
どのようなことをしているの?
- 廃用症候群や合併症の予防、早期離床、機能・能力の改善、日常生活動作、生活関連活動の自立、介護負担軽減を図り、在宅復帰を支援します。
- 関節可動域訓練、ポジショニング、筋力トレーニング、呼吸理学療法、物理療法などを行います。
- 全身状態の改善に伴い、座位・立位及び歩行などを開始し、日常生活動作の向上を図ります。
- 装具の作成を主治医と検討したり、患者さんにあった装具を義肢装具士と検討します。
- 在宅状況に合わせた基本動作練習や移動手段の検討・練習、ご家族に対する介護指導・助言を行ないます。
- 在宅でも可能な運動指導を行います。
作業療法(OT:Occupational Therapy)
身体に障がいをお持ちの方に、生活していくために必要な能力の開発や手段の獲得を私たち作業療法士(OT)が支援します。
どんな人が対象なの?
病気やけがにより、基本的動作能力(運動や感覚・心身機能)、応用的動作能力(食事やトイレ、家事など)、社会的適応能力(地域活動への参加、就労・就学など)が低下し、日常の生活に支援が必要な方が対象です。
どこで練習しているの?
当院1階のリハビリテーション室や各病棟でリハビリを行っています。必要に応じて、病棟でのトイレや浴室、リハビリ室に併設されているADL室で調理訓練を行ったり、その方に必要となる活動に合わせた場所で行っています。
どのようなことをしているの?
現状の基本的動作能力、応用的動作能力、社会的適応能力を確認後、その人それぞれに応じた生活の方法を一緒に考え、習得を支援します。
【基本的動作能力の改善】座る、立つ、歩くなどの練習
【応用的動作能力の改善】食事動作、トイレ動作、入浴動作の練習、調理や掃除などの家事の練習、買い物など外に出る練習
【社会的適応能力の改善】就労・就学への支援、趣味活動への支援、公共交通機関での練習
言語聴覚療法(ST:Speech-Language-Hearing Therapy)
ことばなどのコミュニケーションに必要な機能や、食べる機能の障がいに対して、私たち言語聴覚士(ST)が訓練や助言、指導を行います。
どんな人が対象なの?
脳卒中や事故が原因で、上手く話すことができない、注意力が不安定、記憶の低下や考えることなどが苦手となり、他者とのコミュニケーションに不自由さを抱えている方を対象にリハビリを行います。また飲み物や食べ物でむせたり、上手く飲み込めなくなった場合にもSTが訓練を行います。
どこで練習しているの?
当院1階のリハビリテーション室に言語訓練室(ST室)があります。話すことにストレスを感じやすい患者さんに落ち着いた環境で、リラックスして話しながら楽しく訓練が行えるように取り組んでいます。
どのようなことをしているの?
- 検査でご本人の症状を確認後、その結果に基づき発声発話訓練、絵カードや文字カードを使って理解力を強化する練習、絵や文字を見てその言葉を言う練習、文字を思い出して書く練習、ことば以外の方法で意思表示をする練習など日常生活のコミュニケーションに必要な言語訓練を行います。
- 日常生活を安全・円滑に送るために必要な注意力、記憶力、判断力、柔軟性の回復を目的とした基礎訓練の実施や苦手となった機能を補う代替手段の検討も行います。
- 食べる機能の改善を目的に、食べ物を使わない基礎訓練(間接的嚥下訓練)や実際にゼリーや食事を使った応用訓練(直接的嚥下訓練)を行い、安全な栄養補給と食べる楽しみの回復に努めます。